2008年10月23日木曜日

特別講義 ソフトデバイス 高橋憲一さん


毎週水曜日は特別講義の日。

と、いうことで、今週は京都からソフトデバイスの高橋憲一さんを迎えての講義です。





教室に入るのが遅れてしまったため後ろの席からの聴講となりました。(カメラの性能限界でズームしてもピンボケになってしまいました)
高橋さんを紹介する山崎教授。なぜかものすごく良い笑顔である。



まずはインタラクションデザインを語っていく前に、GUIの歴史から話は始まります。

GUIの歴史というのは大体においてコンピュータの歴史といってもいいのだそうです。

コンピュータの歴史には大きく分けてふたつあり、

ひとつはtoolとしての歴史。いかに計算処理を早くして、ミサイルの着弾地点を割り出すかなんて時代のもの。




二つ目はmediaとしての歴史。こちらはどちらかというと現在のパソコンのイメージに近く、インターネットをしたり、絵を描いたり、音楽を編集したりというようなもの。




PCの父と言われるアラン・ケイの描いた理想のPC ダイナブック構想の図。
子供たちが芝生の上で、手軽に、スケッチブックや本のようにPCを操作している。
ちなみにこの絵は本人直筆らしいです。

この時点で、すでにPCはtoolとしてではなくmediaとして発展することをイメージされていた。
のちに、このアラン・ケイが周囲の協力者たちと開発したのが、前のエントリーで書いた子供でもプログラミングがかけるsqueak Etoysなのだそうだ。

武蔵野工業大学で行われたsqueakのワークショップでもアラン・ケイについての講義があったばかりだったので、記憶に新しい話だ。

時代の大きな流れは1990のwindows3.0からだんだんとメディアに移行してきており、今現在のi phoneやwiiのような直観的な操作のインターフェイスへと来ているのだそうです。

その話の流れで登場したのが下のナレッジナビゲーター。(日本語版が見つからなかったです)
Knowledge Navigator



アップルが21世紀までに作ると言っていたコンセプトマシン。
タッチパネルと音声認識が搭載されている。




高橋さんの考えるインターフェイスとのかかわり方。
プロジェクターにはこう書かれている。

from usability to sociability
from task to experience
from human to humane


最後に、実際に制作されたインターフェイスの実例を見せていただき、講義は終了となりました。


高橋さんの講義の中で、日常の生活と作法を考えてのGUIという話が印象的でした。

インターフェイスは本当に奥が深いですね。