2008年11月23日日曜日

生活に根付いたデザイン。

日本という国で見た場合、デザイン振興を考えるのならばもっと生活に根付いたデザインが求められるのではないかと思う今日この頃です。



いいデザインに触れなければ、よいデザインであるかどうかすらわからない。


ユーザー自身のデザインへの視点を底上げしなければ、デザイナーの底上げも果たされない。


なら、やはりユーザーが日常的に使うものこそデザインされたものであるべきではなかろうかという思考ですね。

デザイン関係者やデザイナー同士で、

「君のデザインは最高だよ!!」

なんて褒めあっていたってなんにもなりません。
それは趣味でやればいいことな気がします。



無印良品という西友のプライベートブランドがありますが、このブランドの試みは非常に面白く感じています。

デザイン自体はちゃんとしたデザイナーにさせ、発売の際には一切それらの情報を売りにしない。

意図的にアノニマスなデザインを目指し、近所の女子高生や主婦たちがそれらのデザインされたプロダクトを日常の中で使っています。

デザイナーにデザインさせているのに、それを売りにしない。


デザインされていてもそれは突飛なものではなく、消費者の生活の中に根付く気づきである場合が多い。

だからこそ、受け入れられているのかもと思います。

また、そういったことをスーパーのブランドが行っている。

非常に身近でありながら、よいものを扱う。
無印良品とはよ食ったものだと思います。


なぜ、いまこれだけデザインという言葉が氾濫気味の世の中で、無印良品が売れているのか。
それはひょっとしたら消費者の目が肥えてきたということなのかもしれません。

アドヴァンスドなものや、新しいインタラクションデザインを求めることも大切なわけですが、それ以上に、もっと身近なものをデザインすることって大切なんじゃないのかと思います。

プルトップのデザインとか。

調味料の入れ物とか、素材そのものの形状とか。

例えばそういったものとかを試しにデザインしてみると、勉強になるかもと思った今日この頃です。