2009年5月17日日曜日

理解→導入

院に進学したので、修士論文のテーマ設定、研究計画などを作っています。

一応、今一番考えているのが



「ユーザー・エクスペリエンス・デザインの為の手法または補助ツールの研究」




というものなのですが。

院の研究をどうしたものかと、ずっと考えていたわけですが、どうせ研究するなら後々役に立つものがいいなと考えていたわけです。

そこで、あることを思い出します。

それは去年のトヨタUD学生ワークショップに参加した際のことです。



グループ参加だったので三人一組になったのですが、グループ編成が、自分、隣の研究室の生徒、一つしたの学年の生徒という編成で、人間中心設計であったり、ユーザーエクスペリエンスデザインであったり、そういったものを利用してデザインするという経験をもつのが自分だけだったのです。

グループ活動ですので、自分だけ

「ペルソナ使おうぜ、人間中心設計だぜ」


と勇んでみても、そう言ったものに触れたことが無い人にとっては



「え、なにそれ、いきなりそんなこと言われても俺知らないんだけど」

「ペルソナは聞いたことあるけどその効果ってあんの?対象ユーザー決めるなんてデザイナーならみんなやってるじゃん。何いってんのこの人?」


といった感じに冷めた反応を返されるのがオチなのです。
(実際のメンバーは中が良い人だったのでそんなことはなかったのですが)


それで最初の5回のミーティングの殆どを使って

HCDって何?

どうやるの?

どういった効果があるの?


といったことを、過去の授業資料や研究室の資料をあさり、慣れない勉強会というかワークショップのようなものをしてなんとか残りの二人を引き込むことに成功したのです。(今思えばワークショップというのもおこがましいですね)

とにかくUCDを知らない人と一緒にデザイン活動をする場合において、どうしてもアウェイな感じは否めないわけですよ。

かといって、一人で孤軍奮闘しても効果はあまり得られないわけです。
そのデザインを担当している沢山の中の一人が行動に起こしても他の人たちがそれを無視していたら効果は無いどころか、足並み乱してむしろマイナスの結果になったなんていったら目も当てられませんしね。


外部の方の講演なんかを聞く機会がうちの研究室は多いのですが、そう言った方たちの話には、UCDを導入しようと思っているけどなかなか上手くいかないという話は多いようです。


ですので、そういったUCDを知らない人たちとデザインする場合でも、知識のない人たちが少しでもUCDに参加していけるような手法、もしくはサポート出来るようなものを作れないかと考えたわけです。

恐らく二年では本当に納得いくものが出来ないかもしれませんが、たたき台くらいは作って卒業したいなと思っています。


そうすれば作ったものをもって自分も会社勤めするときにもっていけますし、それを使いながらバージョンアップもできるだろうしいいかもなんて考えたわけです。

一応、先生からはOKを貰っているのでこの方針でいこうかと思います。


一応、今考えているニーズとしては新しくUCDを導入したい会社などを考えています。

期日とかコストとか、企業的に時間も金も浪費できない、それでもどげんかせんといかん。(←一度使ってみたかっただけです。ネタ的には古いですが)

そんな状況でどうにかしなければ!!的なね。

でもそう考えると、某大学のHCDブートキャンプ見たいにワークショップの教育カリキュラムのようなものになったりするのではなかろうかと、何処かで思っている次第であります。


勿論、そういった研究をする上で自分自身もまだまだ勉強不足なので勉強していくつもりではあるのですが、もしこれを御覧になっている方の中で



「UCDを導入する際に体験した俺の苦労話を聞かせてやる」

「そんなんじゃだめだ。こうしなきゃ相手は納得してくれないよ」

「ここはこうした方がいいのではないか、こういう点には気をつけなさい」



などなど、アドバイスや経験談などを語ってくださる方がいれば、コメントか、プロフィール欄からメールを頂けると大変ありがたいです。小躍りします。


実際の現場の声を社会を知らない大学院生に教えてやるぜ!!という方は是非にお願いします。